ベタの尾ヒレに血玉。治るまでの過程
ベタのヒレ先に血玉のようなものができたときの話
赤くなってるんじゃなくて血玉っぽかった。ヒレの先に小さい風船がついてるみたいな感じ。餌はいつもどおり食べるし普段と変わらないように見えたけど、あからさまに病気の前兆だったから、まずは何の病気かを調べるためにネットで検索をかけた。
でも結局、病名はわからず。というより「同じ症状だな」と思うものがあっても、人によって診断する病名が違ってて、どれが正しいのかがわからなかった。
病名がわからなくても治療できればいいんだし、同じ症状で迷ってる人のためにここでは症状を見たまま書くことにする。病名はあえて書かないほうが混乱がない気がした。
外見から見える症状
ヒレの先についた丸い血玉(風船のようにも見える)は、症状が良くなったり悪くなったりする過程で、大きい血玉がひとつになったり、小さい血玉がヒレ先に複数並ぶこともあった。尾ヒレの先についてたけど、ほかの部分につくこともあるかもしれない。
症状が出たとき写真でも撮っておけばよかったけど、当時尾ヒレの異常に気付いてからは気分的にゆとりがなくて、写真を撮ろうという考えがなかった(ので写真はない)。
はじめは赤い点だった
調べてもはっきりとした病名がわからず、対応に迷った初日は「様子見」をした。尾ヒレの異常を除けば元気だったから、水質の確認をして水替えをしただけだった。
水温は25度。水質は、pH7.5~8ぐらい、亜硝酸は0.3mg/L以下だった(※)。
※Tetraの試薬を使って調べてる。
次の日には血玉が大きくなり、とりあえず塩浴を開始
一日で、目で見てわかるほど大きくなってた。直径1mmぐらいだったのが、2mm程度に。進行が速かったから、すぐに隔離用の容器に移して塩浴をした。濃度は0.2%ほど。水2Lに対して4gの塩を入れた。そして塩浴のあいだに、熱帯魚用の薬を購入。
塩は、あじしおとかじゃなくて粗塩。低めの濃度にした。
※熱帯魚の塩浴は、一般的に0.1%~0.5%のあいだといわれてる(ことが多い)。
届いた薬で薬浴を開始
このとき血玉を発見して4日目ぐらいだったと思う。血玉の大きさは2mm以上にはならなかった。でも小さくもならず。注文した薬が届いたら、すぐに準備をした。
注文したのは「グリーンFゴールド顆粒」。
……が、用法がものすごく面倒だった。
説明書は「水32~40L当たり本剤1gを混ぜろ(一袋2g)」というけども。
2Lしか入らない容器でどう使えばいいの(我が家にそんなこまかいはかりはない)。
グリーンFゴールド顆粒の測り方
用法を見てうろたえたあと、薬の粉を一度水に混ぜてはかることにした。
1、1Lの水に粉末1gを入れる(一袋の半分を目分量ではかる)
「40L当たり1g」の濃度を目指すと、1L当たり(粉末であれば)0.025g入れないといけない。が、粉ではかりづらいので水1Lに一度溶かす。この1Lは40L用の液状薬になる。
※説明書には「水32~40L当たり」ってあるし、結構水の量に幅があるから綺麗に半分じゃなくても大丈夫じゃないかな、と思って目分量。
2、その1Lの水から取った25mlを、用意した薬浴用水槽(1L想定)の水に入れる
1L=1000mlだから、この40L用の液状薬から25ml取れば粉末でいうところの0.025g。
薬浴する水が2Lなら、50ml取る。1Lにつき25mlずつ入れていけばOK。
(余った薬は……「冷蔵庫に入れておけば一週間は使える」と、見てまわったどこかのサイトには書いてあったけど、最初に使った残りは魚が治ったあと捨てた)
3、一日薬浴させる
治療する魚は薬入りの水槽にいきなり入れるんじゃなくて、スポイトで少しずつ入れて慣れさせたほうがいいかもしれない(いきなり入れてしまった飼い主が主張します)。
説明に「海水には使用するな」と書いてあったから、塩水で使うと薬が効きすぎるのかもしれないと思って(それまで塩浴してたけど)塩なしの新しい水に薬を入れた。
薬浴中は餌をやるな、と書いてあるサイトも多いけど、我が家では薬浴中も餌はあげてた(いつもの半分の量)。餌をあげないと、ただでさえ病気なのに体力が落ちる気がしたので。水が汚れやすいから、その分毎日水替えをした(水温を同じにした水+薬)。
<薬に書いてあった注意点>
・箱に「使うときはメガネや手袋をつけて」と書いてあった。はじめ読み損ねてたけど薬を溶かしてるあいだ目に刺激を感じたから、気をつけたほうがいいかもしれない。
・薬は紫外線で分解されて徐々に効果がなくなるから、遮光したほうがいい(※)。
※太陽光や蛍光灯には紫外線が入ってるけど、市販されてるLEDには入ってないものが多いから、紫外線が入ってないタイプなら明かりをつけてても平気じゃないかな。
虫は紫外線を頼りに動いてるから、LEDに虫が集まりにくいのはそのせいらしいね。
一日目から変化があった
尾ヒレの先にできてた血玉が一日で小さくなった。
二日目には血玉がほとんど点に。三日目には完全に消失。
ただ再発が怖いから、合計で5日間薬浴した。
この「グリーンFゴールド顆粒」は、比較的幅広い病気に効く薬、とのこと。
さっそくお世話になりました。
薬がもし効かなかったら?
2日間ぐらい様子を見て、もし症状が止まらなかったら、のんびり待つんじゃなくて、ほかの治療法を考えたほうがいいかもしれない。はじめてかかる病気で本当に効く治療法なら、耐性なんてついてないからすぐに効果が出るはず。
「その菌に効く」とされている薬でも、その薬剤の感受性を持っているのは効くとされている菌の何割かだけ、ということもあるようなので、自分なら悪化する前に別の薬を考える。魚にとっては薬だって無害ではないので。
(※薬剤の感受性を持っていない菌には、薬が作用しない)
治療に初挑戦する飼い主の方へ
熱帯魚の薬には「グリーンFリキッド」や「グリーンFゴールドリキッド」みたいに、間違えそうな似た名前があるので、はじめて使う方は気をつけてください。
特に「グリーンFゴールド顆粒」と「グリーンFゴールドリキッド」は、いっけん粉末か液体かの違いだけにも見えますが、成分がまるで違います。
名前は全然違うのに成分は同じ(濃度が違うだけ)という薬もあるので、裏に書いてある成分を見て買うといいかもしれません。濃度が違うだけで値段が違ったりもするので、使いやすさやコストパフォーマンスを良くするためにも成分の確認を推奨します。
ベタさん、治るといいですね。